まだすこしはやいけれど、私が失恋してから1年がそろそろたつ。
去年のいまごろは、お互いにすでに別れを意識していて、
つづける覚悟をしようとするわたしと、別れを切り出す決意をしようとする向こうの
さっむい表面上のなかよし通話をしていた。
とても仲は良かった、と思いたい。けんか別れではない。
お互いの人生の歩き方がどうにも違うから、お互いのためにわかれようと、
相手が終止符をうった。
そういう理性的で、合理的な考え方ができるところが、本当に大好きだった。
私の一番大好きだった部分を最大限に発揮されて、私は振られた。
一番つらかったのは、振られたことよりも、ああ、もうこれで悩まなくていいんだって
心のすみでおもったことだった。
振られた後、歩いたのは秋葉原で。携帯もみずにふらふらした。
お茶の水駅はどこですか?と困った様子のおばあさんに声をかけられ、駅までおくって、振られた直後でも人に親切にできる自分、というよくわからない見栄をはった。
そのあとは、本当は、2人で行きたかった万世橋という高架下のリノベーション空間に1人で行った。
明治の頃の秋葉原は、レンガ造りと西洋風の建物が立ち並ぶ、
広い大通りを中心とした街なみだった。
その面影をのこす万世橋もレンガ造りで、中はワークショップができたり、アーティストの作品が売られている。
相手も好きだろうなあ、と思って、一生懸命前日に調べたな。
今でも、時々夢にみるあの人は、私のことなんかもう思い出していないとおもうけど。
もう、すっごい勢いでいい思い出にしてるとおもうんだけど。
そういうところも、好きだったんだよなあ。
・・・・・・都会のそらもばっち青い