ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

さよならの文字を描くのに

 

必要なたばこの最後の一本を大事にとっておいたんですが、

昨日、火もつけずにすててしまいました。

どうも、とかい子です。

 

大前提を振り返れば、トカイをサバイバルする様子を

お送りする当ブログですが、ここ最近はとかい子の内面的な話ばかりになって

おります。

度々登場する元カレ話、本日漸く最終章を迎えました。

 

もう、一緒に過ごした時間より、

離れてた時間の方が長くなってしまいましたね。

昨日をもって、20代最後の誕生日を迎えた元カレ。

毎年毎年、誕生日だけは短いメッセージと写真を添えておりましたが、

さすがに、毎年微妙な気持ちにさせているだろう自覚もありましたし

これで最後にすることにしました。

仕事終わり、コンビニに立ち寄って便箋を入手し、行きつけの新橋のバーの

一角でマスターに言い訳をしながらボールペンを走らせる。

最後だから、手紙を書いて、でも送り先とか知らないので写真に撮って

ラインに送って、いつも通り、写真を一枚添えて。

本当は、人の自分語りに思ってても大げさなんて言うのはやめたほうがいい、って

一言いいたかったけど、結局なんも言えないんだよねえ。

 

台風は大丈夫だったか、まだ仕事は同じか、もう結婚したか、

趣味は続けているか、たまには思い出してくれているか、

なんて、とりとめもないことを書き留めて。

今でも特別だと。それはこれからも変わらないと。一生懸命に恋愛をした。

でも、後悔がないとは言えない。

それでも、あの時誠実な対応をしてくれたのは今ならとても分かる。

ありがとう、と2枚まで!と決めた上限いっぱいまで書き連ねて。

相変わらず既読がつくつかないを見るのが怖いから、送った瞬間すぐ削除して。

リンゴのフレッシュカクテルをあおり、店を後にした。

 

そしたら、電話がかかってきた。ラインを主な連絡手段にしてから、

向こうから連絡があったのは初めてかもしれない。

とっさに出れなくて固まった。そしてたら、二つに分けてメッセージが飛んできた。

 

出会えてよかった、自分にとってもあなたは特別だと思う

あなたは自分も他人も幸せにできる人だと思っている。

何ができるわけではないが、幸せに。

 

嘘か本当か分からない。やさしい嘘なら残酷すぎる。

でも、もうこの人のために泣くことはないとおもっていたけど、3年ぶりに

あの時と同じに、すっかり長くなった髪で顔を隠し、マフラーで口元をふさいで

家までの帰り道を泣いて帰った。

どうしたものかと、思っていたら再度電話がかかってきた。

おそるおそるでる。三年ぶりの懐かしい声。

 

「ひさしぶりだね」

「誕生日おめでとー」

 

あまりにも暗い内容だったので、慌てて連絡をしてくれたらしい。

とっさにやいのやいの言いながらかいたよ、なんてこちらも嘘ついたけど

ごめん、めちゃめちゃくらい場所で書いてたよ。

 

まだ趣味は続けていること、来年から転勤になること、

趣味もいままでとは違う関わり方ができていること、

今は全然違う仕事をしていること、少しずつ本来の専門分野に近づいていること

台風の被害はなかったこと、最近結婚したこと。

 

ようやく、終えたなーと思った。

本当に思った通りの人生歩んでるんだな、よかったなってちゃんとそれは

素直に思えた。おめでとう。本当におめでとう。

 

でも、同時にああ、もし付き合ったりしなければ、

奥さん紹介してもらえたのかなとかいろいろのろけ聞かせてもらえてたのかなとか

思ったのも事実で、やっぱり人生において大切で失いたくない異性の人間とは

友達関係を維持しておくに限るなと改めて思いました。

人生設計ってちゃんとやればできるんだなって、彼は努力とかじゃなくて

結果を出すためにはどうするかで動いている人だったから、

さすがだなあってやっぱり思った。

私の人生を通り過ぎるような人ではなかったんだな、改めて。

 

もうね、大事大事に私があげたものなってとっておくんじゃないよ、

全部すててしまうんだよって、ちゃんと言っておいた。

 

大丈夫、いろんな友達ができたよ。仕事もまあ、詳しくは言わなかったし

本当はだめだめな部分ばっかだけど一応なんとかやってる。

大丈夫、あなたのいない東京でもそれなりにやれてるから。

心配、いらんよ。大丈夫。

 

またね、と繰り返す言葉に、答えなかった。

きっと、あなたは私に連絡なんてしてこないくせに。

そういうとこ、大好きだけど大嫌いだったわ。

 

電話番号をけし、ラインの連絡先は、、、、ごめん非表示で許して。

 

夢見るかなあなんて思ったけど、その日は夢も見ない熟睡だった。

来年には声も忘れてしまうだろうな。

 

さようなら。君の住むまちだって、

もうまえだけみて、時計だけ見て通り過ぎていくよ。