ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

先輩の落語会に行ってきた

 

仕事柄、市役所、区役所その他施設にしょっちゅう行きますが、

北区役所はいくまでの道のりがほんとに気持ちがいいので、好きです。

仕事は全然ないから、頻繁にいけないのが難点。

どうも、とかい子です。

 

昨日、所属していた落研のプロになった先輩の独演会に行ってきた。

昨年、一度だけあった同い年の楽しめな女性と一緒に。

落語に人を誘うときはとても気をつかう。

そもそも、長いわりに合うかどうかわからない。個人差もあるし、

基礎知識も必要なこともあるし。

なにより、長い。最後まで見ないとわからない。部分ぶぶんで

楽しめるかわからない。

 

そんなわけで、もと舞台美術をやっていた、プロレスを愛している

彼女を誘ってみた。

先輩の落語なら面白いこと間違いないだろうし。

 

前座さんをガンバレーと応援しつつ。

二つ目の先輩の登場をまつ。

前座と二つ目の差は驚くほど明確である。

声の出方、目線の使い方、所作どれをとっても歴然の差がある。

なんでも、先輩の誕生日に大きな箱(会場)をプレゼントするよ!と仲の良い社長が用意してくれたそう。

キャパ400、独演会なので、ほぼ先輩が一人で努める。

西日暮里というのもまたよきよき。

 

前座の後に話したのは、

テンポよく、言葉だけで笑わせていくやかん

かっぽれをはさみ、

情景描写が強い死神

(ただし、死神についてはちょっと不満だったな。もっと、言葉が少ないほうがすき)

紙きり芸を挟み(発泡スチロールだけど)

最後は郭話の明烏だった。

ひとりで3席、方向性の全く違う話をこなし、最後の方はもはや気力だった。

品のいい若旦那を演じる、先輩が新鮮だったな。

 

発泡スチロールの紙きり芸は、ちこちゃんをゲットした。

一緒に来た子にプレゼントしておいた。

 

ちらほらと、落研時代の先輩や、後輩たちの姿を見かけた。

変わらずに変わり続ける、なんていうと、

かりものの言葉だが、変わらないまま、確実に育っていく先輩の姿が懐かしくも新鮮だった。

 

落語家の枕の定番は、自身の前座時代の失敗談だ。普通の社会人でやからしてしまったらトラウマになってしまいそうだが、落語家は、それを笑いに変えてもらえる。

失敗談が必要とされる、それが価値になる、落語家という世界のあたたかさ。

落語は人間の業の肯定だと、改めておもう。

エラーやミスや欠陥があることが必要だし、

それを認めて芸を磨いていかないといけないのだから。

 

本当に、愛おしいくてたまらない世界だ。

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