土曜日は霙混じりの雨が降り、ポケットから手を出すのに勇気が
必要な一日がでした。
日曜日はまさに、抜けるような青空、風のない穏やかな日。
電車で一時間ほどの横須賀へ出かけてきた。
最近、土日のお出かけで支障がない日(大きく体を動かすとか、袖が
邪魔になるような狭い所、とか)は大体着物を着ている。
襟をきちんと抜けるようになってから、着物を着るのがすごく楽になった。
楽しい。
この日も、メインは横須賀美術館だったので、着物でいいかあと
母から譲ってもらった藍色の絣の着物をきた。
名古屋帯をあきらめてしまった私は半幅帯がメイン。
今でこそ、どんな帯が結びやすいのか等分かるようになったが、
昔買った帯なんか、値段の割に使い勝手の悪い帯が多く。
その中の1つがこれ。
長いのに厚みがあり、帯芯のない柔らかな帯、柄はかわいいのだけれども。
厚みがあるせいで、どんな結び方をしても私だと帯の重みで下がってきてしまうし、
柔らかすぎるので形をキープすることができない。
だらりと垂らして、動きのある感じを楽しめばいいのだろうけれども、
それには技術が足りなさすぎる。
新品で、しかも一万も出して買った帯なのに。
というわけで、ほとんど結ぶことなく高い箪笥の肥やしになっていた帯。
さて、話は変わりまして。
先日、いなか子(いなか子は最近着物仲間)がこちらによってくれた。
前回に引き続きお着物。いなか子は名古屋帯がメインだ。
やはり、カジュアルに着ていても、シュッとして見えるし、
彩も多くていい。いいなあ。。。。んー
というわけで、久々に引っ張り出した、例の帯。
半帯で長く、やわらかくて、リバーシなのであればお太鼓風の結び方ができる。
特に二回ぎゅっと結ぶ段階があるのだが、やわらかい帯の方が結び目を小さくできる。
着物は絣。大ぶりの柄なので相性も良さげだ。
やはり柔らかい帯のため、自重で下がってしまう。帯締めを入れてみたが、
帯上げを足して、枕を使ってもよかったかもしれない。
襟を詰めず、半襟を多く見せれば、なだらかな肩に見える。
毎回わかってはいるのだがその辺りがなかなかうまくできない。
こういう結び方であれば、この帯も使えることが分かった。
横須賀で目指したのは、横須賀美術館。
海と陸上の連続性、丸窓から絵のように見える風景が特徴的な美術館だ。
まあ、肝心の丸窓の写真撮ってくるの忘れたけど。
何より天気が良かった。
美術館は大きな公園の一部として位置付けられていて、
ちょっとしたハイキング見たいな感じになっている。見晴らしがよく、
小高い丘の上からみる太平洋は、その広さを分かりやすく伝えてくれるようで。
裏手には砲台跡なんかが残っていた。
予算がないのか、看板や柵の老朽化が激しく、なかなか、にぎわう場所には
なり切れない感じがあるが、適度な廃墟感は写真好きな人にはいいのかも
しれない。
おちなし、やまなし。
ただの旅行記。
このあと、どぶ板ストリートに言ったが、想像していたようなアウトロー感はなく、
Xのヒデが通っていたであろう面影もなく、
無機質にただきれいにされた空間がのこり、まさしく廃墟だった。