ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

落研への人生三回目の入部した

ゴールデンウィーク始まりましたね。

ずっと雨で寒いので、人出はまばらですが、さすがに、

5/2の電車はがらがらでした。直ぐすわれた。

 

みんな休めるときはやすもう。

どうも、ふとんの中のとかい子です。

 

大学、大学院、ちょっと飛んで社会人、

三回目の落研入部をはたした。

落研というよりは、もっとゆるい、練習の場というよりは、

毎回発表会みたいな、総勢60名を超える大所帯だった。

よくも悪くも玉石混合、下は10代から上は70代まで、

落語をしたことない人も多い印象。

これまで所属した落研の中で最もゆるい部活のようだ。

これまでいたところ、厳しかったんだよな、実は結構。

 

場に誘っていただけるよう、いろいろ話して、

コミュニケーションをとって、というのが大事になるのかな、というところ。

気兼ねなく、おしゃべりしまくってきた。

 

ご挨拶を兼ねての初高座では、もう、何回やったかわからない、

阿弥陀ヶ池」

すごく好きなんだなあ、この話。テンポの良さと、

言葉数の多さと、あと、上下が難しくないことがはまっているのか。

 

高座の上では、眼鏡をはずすので、何も見えない。

かつ、高座は演者のひざの位置にお客さんの目線がくるくらいの高さに

設定されている。

演者にとって最初の難関は、目線を下げないことだと思っている。

お客さんをみているようで、ぜんっぜん関係ないとこ見て話している。

目線が上がるだけで素人感なくなるんだが、

今回はそれをよく感じることができた。

お客さんの感触をつかみつつ、世界観を維持しながら、

かといって、反応があるほうを見ない。高座の中で完結させる。

 

何度も何度もやった話だ、多少は観客の様子を見ながら

ネタを変えたり、テンポを変えたりはできる。前の人のねたが、

紙入れだったので、どこぞの嫁はんがだれと浮気して、紙入れ忘れていったとか、

なんて、ポンと放り込むことくらいはできる。

 

久々の高座すぎて、息をするところを間違えて、言葉がつまってしまう。

高座の上では、ちょっとだけ低い声で話しているので、余計呼吸が難しい。

そのまま、朝4時までのんで、しゃべって、べろべろできたくして、

翌日は、夕方まで起きることができなかった。

一日中冷たい雨が降りしきる連休のはじめ、

想い人さんは、その日、お仲間さんと、オンラインのみの予定が入っていたので、

カバンにPCを詰め込んで、一人、商店街をつっきて小杉湯へ。

さすがに、雨がふっていたこともあってか、

いつもなら劇込みの銭湯内は開いていて、ぽかかーんという反響音を聞く。

 

長湯はできない、30分ほど、体を湯船に沈めて、

のろのろと着替える。

 

2時間くらいだといっていたけど、きっと話し込むだろうなあ。

酒はのみたくない。どこか、ないかなとさまよっても、思いつくところがなく。

お客さん同士がものすごくなかがよくて、めちゃめちゃ話しかけられる

飲み屋に落ち着く。さけはうまいんだが、一生話しかけられるんだな。

 

コロナ以降、生活習慣が変わったせいか、平日に飲みに行くひとがめっきりへり、

特に土曜日の客入りが悪いのだという。

給付金をもらえていた方が、生活自体は安定していたかもしれないという、

隠せない本音。共存ははるかかなた先の、新しい答えなのかもしれない。

生ハムやサラミが戦争や円安の影響ではいってなこなくなる、など、

ならではの話を聞きながら、普段なら絶対に飲まない、ウーロンハイを

なめるように飲む。

 

わからない話で盛り上がる店内の会話をBGMに、

だらだらしていると、日付がかわっていた。そろそろ、かえろうか。

既読がつかないのを無視し、以前食べたがっていた、

シベリアと、牛乳を土産に家路につく。

 

ただいまーとドアをあけると、まだ、しゃべっていた。

きれいにあいたウイスキーのボトルをねめつけて、少し冷えてしまった

体を温めるべく、紅茶を入れて、一足先にベットに潜り込む。

一枚幕を隔てた向こうから聞こえる、会話をやはりBGMにしながら、

うつらうつら、「たのしかったあ」と余韻にひたる想い人さんの、

高すぎる体温と、早すぎる心音は少し眠るにはせわしなく。

自分の低い体温で冷えないかな、なんて、思いつつ、完全に意識を沈めていく。

 

人と話したな、と思う一日だった。

必然が何も約束されていない一日

不確実の間で、確かめるように、息をつく。