ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

「瀬戸内経済文化圏OPEN SUMMIT」に行ってみたら往復ビンタだった

「瀬戸内経済文化圏OPEN SUMMIT」なるものに行ってきた。

どうも、イナカ子です。

道後は今、オンセナートというものをやっている。

街にアートがなんちゃららという、よくあるやつだ。 

道後オンセナート

2014年の謎のオブジェ



道後オンセナート

これに、日本各地で面白い取り組みをしているデザイナーやディレクターが集まり、色々話し合うというもの。

 

だがイナカ子は打ちのめされた。
この、合コン盛り上げ隊長のわたしが、誰にも話しかけられなかった。名刺も出せなかった。(こんな時に会社の名刺出したくないのもあるが。)

1年半前に地元に戻ると決めてから、1年半かけて育つどころかゆっくりとボケていってしまった、ここに来た意味。
各デザイナーやディレクターたちの話は、薄れていたものをわたしに「なに呆けた顔してんのよ!」と往復ビンタで突きつけた。

稟議がどうとか根回しがどうとか部長の機嫌がどうのとか、わたしは一体何をしているのか。
1年目は我慢だと、田舎で話を聞いてもらうための手段だと言い聞かせてきたけどしっかり染まってるやんけ。

 

「まちづくり」は結果であって目的ではない。

たとえそれが滅びの方角であったとしても、道を選ぶのは地元民であるべきで、それは外部のえらいデザイナーやコンサルであるべきではない。

という自分なりの論のもと、イナカ子は1年半前、実際に地元で一住民として一般企業で働き始めた。まちづくりを事業としているような企業や団体は避けた。

でも結局、今日のように、まちづくりを生業としている人たちの話に頷いている。

一地元民として周りの人たちの意識を掘って見つけて集めていくことの限界を感じ始めてもいる。

 

今治タオルもそうだけれど、実績を上げたデザイナーやディレクターと、現場の職人たちの間には温度差があることはしばしば起こる。そういう薄ら寒さは知っている。

高校の運動会だ。

スクールカースト上位で固められた幹部とその周りで盛大に盛り上がるが、それに置いていかれている人がいるあの感じ。

それが醜いと思ったから、地元民として、身内から出た意見として声をあげたかったし、掘って見つけた問題意識を共有して仲間も作りたかった。

 

けれども、わたしの「こうなった方がいいと思う」は、地元民には全くといっていいほど共感が得られないことにも薄々気づきつつある。

例えば、「女は早く赤ちゃんを産みなさい」と初対面で言ってくるおじさんと出会う。

今の時代によくもそんなことをしかも初対面で言ってくるなとぶっ飛ばしたくなるところだが、ここでは女の方も、「女は早く赤ちゃんを産むべき」と思っているのでなんら問題はないようだ。

県外から帰ってきて浦島状態のイナカ子は、いろんなことに仰天する。

 

でも考えてみればそりゃそうだ。愛媛がダメな人はとっとと外に出ていく。今ここにいるのは、「愛媛大好き」もしくは「愛媛以外を知らない」人だけなのだから。

 

田舎では肩書きと身内感がないと話を聞いてもらえない。

だから1年目はかなり抑え気味にいって2年目からちょっと挑戦的に生きているのだが、結局は宇宙人と同じような立ち位置になってきていると感じる。

つまり人間枠とは別に、イナカ子枠が設けられている。こうなってしまうともう、拒否されはしない代わりに、よくよく考えてくれることもない。

 

何はともあれ、今日は色々と言語化できたし、1年半前の決意なんかも蘇ってきてよかったと思う。

会場の伊織にはおしゃれなタオルほか雑貨がいっぱい。

2Fはイベント会場になっているよ!

 

www.i-ori.jp

さあて。

 

やっぱりこれは会社辞めんといかんわ。