ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

レポートサービスって需要あります?

令和最初のお正月

今年もあけましたね、おめでとうございます。

皆さんにとってもよい一年でありますように。

 

昨年度は本当に膠着した一年でした。

配属が変わって新しいことをしたり、多少は趣味を頑張りましたが(自分で落語の原稿をかいたのは初めてかもしれない)、新しい何かはありませんでした。

実は長期で何かに取り組んで結果をだすって苦手なんですよ。

好きなことに何時間でも没頭できるタイプ。

 

反対に、周りの人間関係には色々とありました。

いなか子は仕事をやめ、自由の翼で戦いを挑んでいますし。

中学校の同級生と大学の友達がつきあい出しましたし。(ただし、この二人、男側がやっぱりポンコツだわ。どうしよ。まじめに説教しようかしら)

さよならの文字を描くのに必要なたばこの本数を三年かけて数え切ったり。

中村哲さんは、お亡くなりになってしまって。

ネットの先輩は24歳の子と付き合い始めたし(たぶん、このまま結婚するでしょう)。

新潟のサッカー狂いとはやたら酒を飲んだけど。

なかなか周りが幸せになってくれないから、自分がのんきに幸せになっていいか、考えてしまう。

私が心おきなく幸せになれるように、もっとみんな幸せになってくんないかなあ。

 

みんな幸せになってほしいよ。

じゃないと私はとても苦しい。甘いチョコを食べるたび、母が私の好物をつくってくれる度、私の意をくんだメッセージが来るたび、それを手に入れられない人を、当たり前のように享受できなかった人が幾人も浮かぶ。

罪悪感とともに飲み下す日常を、手放しで喜べるようにもっと、もっと頑張らなければならない。

どうすればいいのか、何ができればいいのか、いまだ結論はでないが、

具体的な行動を起こせる人になる必要がある。仕事でも、仕事以外でも。

そのために何をすべきかを、整理しなければならない。

もう27だが、年齢はもはや意識しないことにした。成長スピードは時間の流れに比例しない。成長できる人はいくらでも進んでいく、そうじゃなかったからと、年齢を見て嘆くのは辞めよう。

とりあえずはそれを今年の目標にする。 

 

本ブログは、相変わらずこんな感じで進んでいくでしょうが、変わらぬお付き合いをお願いいたします。何か私にやってほしいことがあれば気軽にご依頼を。

レポートさせていただきますよ。

 

このルートで旅行してみた、とか、デートプラン実践してみた、とか、

女性二人組でとか、男性と一緒にとか、○○さんに会うまで頑張ってみた、とか。

あんまり難しいのは無理だけど。

長めの袖は役に立つ~熊本ドライブ編~

気づけば年末。相変わらず区切りの分からない日々を送っているような

気がします。

代わり映えのない、毎日を大切にできるそんな毎日を

送っていけたらと思います。

 

さて、熊本、実家、北海道と三回の大きな被災をした6つ下の

我が妹を迎えに母と熊本に行ってきました。

相変わらず、折り合いのつかない弟はますます母をぞんざいに扱い、

父親も傍観するだけで、終わりない家事や日常を淡々と運営し、自身の幸せを

私たちに託しつつある母になんとも言えない思いをいただくことも

多くなってきました。

あんたがかえってくると思ったから、と無駄な買い物をしない母が

冷蔵庫いっぱいに食材を買い込んで、せっせと台所に立ち

洗濯機を回し、経理に心を砕いている姿を見るたび

立ちすくむ自分自身の気持ちを情けなく眺める27の冬。

覚悟を決めるタイミングはいくらでもあったのになあと思います。

 

温泉にいこうよ、と誘いだして30日の夜から熊本市内へ3時間程度の

ドライブ。

火山帯に位置する市は道中にいくつもの温泉がある。天ケ瀬温泉、黒川温泉、

菊地温泉。

今回は杖立温泉へ。

tsuetate-onsen.com

 

鬼怒川温泉と似たような、渓谷に張り付いた山間にある温泉だ。

歴史は1800年程度、歴代天皇の産湯に使われたという伝説も残る

古い温泉街だが、例外に漏れず近年は衰退の一途をたどっている。

また、熊本自身、九州北部大豪雨の影響もあるようで、一部の温泉は

使えなくなっているようだ。独特の景観を持ち合わせた地域でもあるので、

どうにか残ってほしいなと思っている。

 

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大衆浴場である観音岩温泉、家族風呂で一時間1000~1500円程度。

3人で行けば500円、5人で行けば200円程度。

小さなお子さんずれでも気兼ねなく楽しめるし、

結構カップルでも来ていた。

 

タオル、シャンプー類は持ち込み。駐車場は完備。

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通常なら26部屋もあるのだが、今は9部屋のみ。外からの外観もとてもきれいで、断崖絶壁に沿うように長屋づくりがある雰囲気は変わらない新しさを提供してくれる。

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奥までだんだん続き、それぞれのお部屋がある感じ。

20分前にブザーがなる。

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なんとも、現金主義な神様もいたりして。

それから、国立記念公園阿蘇をぐるりとしながら。

まあ、夜間暗すぎて何にも見えんかったけどね

車よい必須な山道をくだり、熊本市内へ。

妹の家には、お客さん用の布団が無いため、こたつ布団を解体して

横になる母と私。

さすがに、50も過ぎている母を床に寝せるわけにはいかないので、

妹がバイトから帰ってきたら説得することにして。

夜間ばたばたと妹帰宅。

腰がいたくなる、うちらは慣れている、さすがにかぜひくと

二人ががりでベットに母を追いやる。

意外ととかい子があったかかったのに、とベットに行く母の

つぶやきにそういえば最近似たようなこと言われたので、

本当にそうだったんだなと床にうずくまる。

 

よく朝、もそもそとパンを食べ、昨日の悪天候がうそのように

綺麗な空を眺めながら再び3時間のドライブ。

スーパー宮原という格安新鮮スーパーを目印に運転をする。

tokubai.co.jp

本当にお安いし、新鮮なのでぜひどうぞ。

 

阿蘇は、世界一のカルデラを有する。その周辺を九重火山群がぐるりと囲む。

360度山が連なるその風景の美しさは、なにものにも代えられない

ものがある。

www.aso-geopark.jp

 

私の妹は、東海大学 阿蘇キャンパスで、

3年前の4月、新生活をスタートさせ、念願の動物に関われる4年間への期待に満ち溢れていたころ。

熊本震災にあい、倒壊した建物で一晩をあかした。

しんしんと冷える、電気も何もないその夜身を寄せ合って、

綺麗な星空を眺めたという。

母と父が二人で迎えにいった、その日。妹は帰ろうとはしなかった。

残していく先輩方、地元の人たちから逃げるようで

申し訳なくて、動けなかったそう。

結局先輩に言われて車に乗り込み、ふさぎこむ妹に会いに

地元に戻ったのを覚えている。募金活動や、学生運動をするようになり

臨んだ形のベストな大学生活ではなかっただろうが、今年、

妹は卒業し念願だった動物関係の仕事につく。

 

震災の傷跡を残しながら、それでも美しく、

毅然とただある姿と青空を眺めて今年を終える。

 

 

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さよならの文字を描くのに

 

必要なたばこの最後の一本を大事にとっておいたんですが、

昨日、火もつけずにすててしまいました。

どうも、とかい子です。

 

大前提を振り返れば、トカイをサバイバルする様子を

お送りする当ブログですが、ここ最近はとかい子の内面的な話ばかりになって

おります。

度々登場する元カレ話、本日漸く最終章を迎えました。

 

もう、一緒に過ごした時間より、

離れてた時間の方が長くなってしまいましたね。

昨日をもって、20代最後の誕生日を迎えた元カレ。

毎年毎年、誕生日だけは短いメッセージと写真を添えておりましたが、

さすがに、毎年微妙な気持ちにさせているだろう自覚もありましたし

これで最後にすることにしました。

仕事終わり、コンビニに立ち寄って便箋を入手し、行きつけの新橋のバーの

一角でマスターに言い訳をしながらボールペンを走らせる。

最後だから、手紙を書いて、でも送り先とか知らないので写真に撮って

ラインに送って、いつも通り、写真を一枚添えて。

本当は、人の自分語りに思ってても大げさなんて言うのはやめたほうがいい、って

一言いいたかったけど、結局なんも言えないんだよねえ。

 

台風は大丈夫だったか、まだ仕事は同じか、もう結婚したか、

趣味は続けているか、たまには思い出してくれているか、

なんて、とりとめもないことを書き留めて。

今でも特別だと。それはこれからも変わらないと。一生懸命に恋愛をした。

でも、後悔がないとは言えない。

それでも、あの時誠実な対応をしてくれたのは今ならとても分かる。

ありがとう、と2枚まで!と決めた上限いっぱいまで書き連ねて。

相変わらず既読がつくつかないを見るのが怖いから、送った瞬間すぐ削除して。

リンゴのフレッシュカクテルをあおり、店を後にした。

 

そしたら、電話がかかってきた。ラインを主な連絡手段にしてから、

向こうから連絡があったのは初めてかもしれない。

とっさに出れなくて固まった。そしてたら、二つに分けてメッセージが飛んできた。

 

出会えてよかった、自分にとってもあなたは特別だと思う

あなたは自分も他人も幸せにできる人だと思っている。

何ができるわけではないが、幸せに。

 

嘘か本当か分からない。やさしい嘘なら残酷すぎる。

でも、もうこの人のために泣くことはないとおもっていたけど、3年ぶりに

あの時と同じに、すっかり長くなった髪で顔を隠し、マフラーで口元をふさいで

家までの帰り道を泣いて帰った。

どうしたものかと、思っていたら再度電話がかかってきた。

おそるおそるでる。三年ぶりの懐かしい声。

 

「ひさしぶりだね」

「誕生日おめでとー」

 

あまりにも暗い内容だったので、慌てて連絡をしてくれたらしい。

とっさにやいのやいの言いながらかいたよ、なんてこちらも嘘ついたけど

ごめん、めちゃめちゃくらい場所で書いてたよ。

 

まだ趣味は続けていること、来年から転勤になること、

趣味もいままでとは違う関わり方ができていること、

今は全然違う仕事をしていること、少しずつ本来の専門分野に近づいていること

台風の被害はなかったこと、最近結婚したこと。

 

ようやく、終えたなーと思った。

本当に思った通りの人生歩んでるんだな、よかったなってちゃんとそれは

素直に思えた。おめでとう。本当におめでとう。

 

でも、同時にああ、もし付き合ったりしなければ、

奥さん紹介してもらえたのかなとかいろいろのろけ聞かせてもらえてたのかなとか

思ったのも事実で、やっぱり人生において大切で失いたくない異性の人間とは

友達関係を維持しておくに限るなと改めて思いました。

人生設計ってちゃんとやればできるんだなって、彼は努力とかじゃなくて

結果を出すためにはどうするかで動いている人だったから、

さすがだなあってやっぱり思った。

私の人生を通り過ぎるような人ではなかったんだな、改めて。

 

もうね、大事大事に私があげたものなってとっておくんじゃないよ、

全部すててしまうんだよって、ちゃんと言っておいた。

 

大丈夫、いろんな友達ができたよ。仕事もまあ、詳しくは言わなかったし

本当はだめだめな部分ばっかだけど一応なんとかやってる。

大丈夫、あなたのいない東京でもそれなりにやれてるから。

心配、いらんよ。大丈夫。

 

またね、と繰り返す言葉に、答えなかった。

きっと、あなたは私に連絡なんてしてこないくせに。

そういうとこ、大好きだけど大嫌いだったわ。

 

電話番号をけし、ラインの連絡先は、、、、ごめん非表示で許して。

 

夢見るかなあなんて思ったけど、その日は夢も見ない熟睡だった。

来年には声も忘れてしまうだろうな。

 

さようなら。君の住むまちだって、

もうまえだけみて、時計だけ見て通り過ぎていくよ。

長めの袖は役に立つ~京都弾丸旅行編③~

さて、夕方、早朝へん
 
友達が先斗町へとつれていってくれる。カジュアルなお店が多いが、
出勤中のまいこさんがいることから、昔はお茶やさんがひしめいていたのだろうか。
 
土曜の昼間、どこもいっぱいの中、上がれそうな居酒屋さんを見つける。
日本家屋特有の傾斜の高い階段を上がり、2階へ。
日本酒のさかなにと、ニシンの干したものや酒粕のピザなんかを食べながら、
だらだらと互いの話をする。
ライティングでいきていくという、男友達の話をききつつ、こういう風にとりあえず生き伸ばしながらやりたいことが見えていることが羨ましい。
 
深夜も程近いころになり、解散。タクシーで移動し宿へ。
疲れはてていたので、ざっとシャワーを浴び早々に布団にはいる。
あとは寝転んだまま女子トーク
 
私の中学時代の友人は本当に男運がなくて自分の思う通りに行動できないことにおこる、どちらかがどちらかに会わせることをよしとするようなくずとしか付き合ってきていない。
(面倒なので、以前の文書通り、中子と大学時代の友人を大男とする)
 
大男が、登りのエスカレータでは後ろへ、下りのエスカレータで前にたつことに中子は大変に感動したそうで。そんなことをしてくれるひとはいなかったと。優しい言葉に丁寧な気遣いに、自分の存在が肯定されていると感じたという彼女
 
過去の男全員社会的に抹殺されればいいと思いました
 
比較的なんでも言える私だからこそ、なかなか人に聞きづらいであろうこともバンバン引き出して、私はひたすら中子を賛美した。
 
世界中に定められているどんな記念日なんかより
あなたが生きている今日はどんなに素晴しいだろう、っていう話だ
 
どんな君でもうけいれる、だからそのままできてほしい、何て言うやつがいるが。
君のために早く帰るとかなんだとかもあるけど、あなたが私を思う気持ちと同じようにわたしもあなたを思う気持ちがある。じゃあ、私の気持ちはどうするのってことだ。
 
相手を思うとき、また、相手も自分を思っている。互いを大切にするとは、相手から向けられている自分への気持ちもちゃん受けとることでもあると思うわけだ。
 
ご家族には、本当に目にいれてもいたくないレベルでいまだに可愛がられている中子だが、初めて年末を家族以外と過ごすらしい。
 
転勤して鹿児島にいった大男のもとにいくそうだが、
外泊とんの大変そうだなあと思うところ。
 
告白のセリフから、デート中のでれでれ具合から、初デートのチョイスから
空回りと暴走を繰り返す、大男の話を洗いざらい吐き出させて
喋り疲れて寝落ち
 
どうしても九時の新幹線にのらねばなので、早朝にもういっかしょ、
世界最大の木造建築物、西本願寺をみる。
 

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もう眠すぎて、中見る元気なかったけど大きかった。素晴らしかった。いい感じ。
 
ぜんぜん、その大きさが分からない写真になってるけどね。いいんだ。眠いんだもん。
 

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樹齢数百年のイチョウの木。燃え尽きる本殿を何度眺めたことだろう。
 
おみやげをかって、新幹線で別れる。
何が喜ぶだろうか、苦手なものは何だろうかと、売り場を何周もする中子を
眺めていると、
「ねえ、ご両親へのおみやげはなにがいいと思う?」
なんて、困り果てた顔で聞いてくる。
なんでも、京都からもどったあと、大男に会うが、たまたま両親も来ているそうで。
 
こういうとこだぞ。ついでにあってけ、みたいなのりで合わせようとすんなよ。
気にしなくてもいいのに、って気にしないような子だと思っているなら、
お前は、なにもこの子のことを分かっていない。
ひざ詰めだわ。
反省会だわ。許されんわ。
 
結局、べたでいいのよ、べたで、と八つ橋の詰め合わせを進めとく。
 
もうなにがすきかわからんから、全部かってく!と
店でもひらくのかしらという勢いで買い込んでいく様子をやはり後ろから眺める。
 
私はと言えば、駅にあるものなんて、正直どこでもかえるからとパケ買い。
デザイン性の高いものを選ぶ。
今後の勉強も兼ねて、こういうときはよりこだわったパッケージを選ぶ
ことにしている。
 
というわけで、金平糖とクッキーという
本当にどこでも買えるものを選んでしまった。
 
時間は過ぎてまたねでお別れ。私は東へ彼女は西へ。
お互い進む道は違うけど、確かに重なっていた過去がこれからの未来も
しんじさせてくれるような気がしている。
 
未来は不確実だが、過去は確定させてしまえば不変だ。
もちろん、未来によってはその過去の解釈は変わるかもしれないけれど。
 
万が一結婚なんてするなんていいだしたら、
私は絶対に参加しないので、知らせないでいてもらいたい。
 
 
 

移りゆくのは我が身なりけり

東京で。

初めてできたお友達は、帰り道にある遅くまで

あいている中華食堂のマスターだった。

なんでも食べたいものいっていいよと、

笑ってくれれるのがうれしかった。

 

ここ最近忙しくて行けてなかった。

ふと今日、その店の前を通った。

休業していた。

 

着物をくれたおばさんが営んでいた銭湯もしまった。

寄席を見に行った帰りに1人たどり着いた浅草の

銭湯。ここも閉店した。

 

私が出会った、東京はどんどんかわっていく

初めて住んだまちの近くの商店街にはどうせ5年以内に撤退するだろう、

タピオカ屋さんが入っていた。

元の場所には確か、時計屋さんか何かがあったような気がする。

 

昔、一緒に熊本を歩いたとき、あの人が言っていた。

東京で、コンビニが変わってても、つぶれてても

なんとも思わないけど、ここでお店がしまってたら

本当にさみしくなるねって。

その時は、そんなもんなんだなって聞き流してたけど、

今ならわかるよ、本当にそうだなって。

 

好景気が続くまちと、5年以内に閉店する店舗の数には

明確な相関が見てとれる。

当然、もう一つ新規開店の相関がないといけないけれど。

 

だから、ここはずっと発展して、生きている町なんだろう。

生きてるって、なくすってことだったんだっけなあなんて、

いつまでたっても使いこなせそうにないまちの風景を眺めた。

 

             

ひさかたの 雨の降る日をただ独り

 

昨日、飲み友達の顔を見に22時ごろ新宿3丁目に繰り出した。

転職先の営業方法に頑張って慣れようとしている飲み友達。もともと

現場で話をまとめてくること、一貫して自分の範囲に物事を収めることに

長けた友人だから、組織体でうごき、誰かの方針に沿うというプロセスが

どうにも性分に合わないらしい。

パワポ作成の手伝いくらいしかできないが、はよ仕事が面白くなるといいね。

 

連れてってくれたのは、友人行きつけのロックバー。

度々彼の会話に登場してくるそのバーに、あれ、私入っていいのかなあと

戸惑った。そういう、自分の内心に近い場所っていくつかあると思う。

不可侵領域というか、自分にとって特別な場所というか。

自分のためだけの場所というか。

 

私は、そういう場所になりそうな店があっても結局おもてなしの

ために使ってしまったりして、完全に自分のための場所になり切れない。

没落する場所というか。そういうわけで結局、人気のない公園とか

川沿いとか海の見える公園とか、そんなところでぼやあっと

アルコール握りしめている。

友人にとって、新宿のそのバーはたぶん自分のためにある数少ない場で。

そういう所に知人の気配が残ってしまっていいのか戸惑ったし、

もう自分のために残すつもりはないのかもしれないなんて、

一抹の不安を感じたのも実はある。

 

適当につくって、とキープボトルのバーボン。焼酎は自分もよくボトルを

入れていたからやり方は分かるが、バーボンはやったことがなく、

割合とか分からない。バーボンを先にいれたらいいのかな。

薄く薄くつくったソーダ割り。銘柄詳しくないけどおいしい。 

 

タブレットと紙が渡される。

指定されたフォルダを開くとアルファベット順に大量の曲が並べられている。

そこから自分が流してほしい曲選び、紙に書いて破って渡す。

最初からかかっていたのは、ビートルズ

そんなに熱心に聞いていたわけではないが、仕事をしている父の職場から

時折聞こえてきていたために、だいたいどれも口ずさめる。

胸に痛いほどの爆音で氷の解ける音も聞こえず。

合間合間に友人の愚痴に耳を傾ける。本人のスキルも上がっているが、

仕事自体のレベル感も上がっているため、評価としては低くなっているのかな、

と思う。何より、お客さんではなく、今は目前の上司に目が行っているのが

大きいのだろう。

まあ、一年生なのだから、スキルが追いつきさえすれば君は大丈夫だ。 

 

本当は、友人がリクエストしていた曲も書き留めておきたかったけど、

さすがに一晩明けるとわからんな。。。

ブルーハーツ ラインを越えて、くらいしか覚えてない。

大半は酔っぱらった友人が口ずさむ曲ばかりなので初めてきくのは

なかったのだけれども。

タブレットの使い方、リストの構成がわかって、ちょっとばかりルールも

わかったので、見よう見まねで私もリクエストしてみる。

 

吉田拓郎

ビートルズが教えてくれた

(お店がビートルズばっかりだったからね。) 

ペニーレーンでバーボンを

(いたのは新宿だけどね。ペニーレーンは原宿だし。

そしたら、マスターがペニーレーンはもう行かないを返してくれた。)

 

竹原ビストル

カウント10

(これは友人へ。んで、私へも。)

確かに誰に頼んで鳴らしてもらったゴングじゃない。例えば季節のように、いつの間にか始まっていた戦いなのかもしれない。 しかも運やら縁やら才能やらといったふわついた、しかし、絶対的に強大な事柄がどこまでも付き纏う、 ちっともフェアじゃない戦いなのかもしれない。 だからと言って、不貞腐れて、もがきもせず、あがきもせず、 例えば季節のように、いつの間にか終わるのだけはまっぴらごめんなんだ。
Read more at: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=2782959

 

 そしたら頭脳警察のふざけんじゃねえよが返ってきた。

どっちなんだろうなあ、なんて。

 

その前の週末には、飲み友達のパワポ作成を手伝っていた。

何かと日曜日に用事があるというので、土曜日の夜から日曜にかけて

はっぱをかけ続けての徹夜作業。

団体を引退するという友人の友人の試合にもいきたいとのことで、

どうにか間に合わせたいなあと思っていたのに、今いち私の体力が続かず。

まあ、本人もやり切ってない状態でなんか行きたくないだろうから仕方ないんだけど

結局試合終わりにつく時間にしか送り出せなかったが

でも、ちゃんと会えたらしいからよかった。

 

「所属は違っても同い年で、愚痴とか言い合ってたんだけど、

これから会う回数は少なくなるんだろうなって。悲しくなった。」

 

こういうとき、うかつにものを言うと、知ったような口をきくなって、

怒られるってわかってるんだけど。君のさみしいは本当にさみしそうで、

ごめんよ、私、まだ黙ってそれを受け取るだけってのができなくてだな。

ごめんね。

 

私たちは、何かの共通点があるわけじゃないから、どこに行けば会えるとか、

何かのイベントで鉢合うなんてことはこの先たぶんない。

互いが互いの意思をもって会おうとしなければ会えないし、

どっちらかが拒否してしまったらそこで終わってしまう。

間に入る人もいないし、SNSも知らない。探せば出てきそうだけどね。

けど、君は、言外に語ることの方が多いから、

結局言葉からじゃわからないことが多いし。

 

記念にバーでもらった紙をもって帰ろうかと思ったけど、

ま!そういうこと!なんて、走り書いたそれは手元に置いておくのも違うか、

と、手癖で紙飛行機にしてそのバーに置いていく。

ポイって捨てられると思うけど、カウンターに紙飛行機が置かれてる

光景はいい感じだったからしばらく脳内に残ってる気がする。

 

気づけばボトルはあいて追加でもう一本入れていた。

名前のよこに5と書かれたラベルが貼られる。

なんだかね、その数字がカウントダウンのように見えて、ぐっとさみしくなったよ。

 

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長めの袖は役に立つ~京都弾丸旅行編②~

 

クリスマスの気配が濃厚になってきて、皆せっかちだなあなんて思ってましたが、

なんだ、そんなに遠い話じゃないじゃないか。

えー・・・・・やだ。

どうも、とかい子です。

 

季節が完全に変わってしまう前に、第二弾

 

食べ歩きでおなかがいっぱいになってしまい。

河原町からバスで移動して、清水寺の近くへ。行きたかったのは六波羅密寺。

rokuhara.or.jp

 

空也上人をまつる、鎌倉時代から続くお寺だ。

その一言一言から仏様が生まれたという伝承を基にした像を日本史の教科書

何かで見たことがある人もいるだろう。

市上人という言葉が生まれるほど、街角に立ち続けた人だ。

実は大分の別府ともゆかりのある人物。熱湯噴出で荒地と化した焦熱地獄空也上人の法力によって鎮めたとされる伝説が残っている。

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境内には、銭洗い弁天や、水かけ不動なんかもいるので面白い。

また、生年月日で引けるおみくじもあり、鎌倉時代の武士文化も感じられるお寺。

さほど人も多くなく、道行は古い町屋づくりが残っていて、歩くのにも

ちょうどよいように思う。

 

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お寺の前にあるのは、600年近く続くというこちらの飴屋さん。

 

kosodateame.com

京極夏彦 姑獲鳥の夏や日本昔話をみて育った人ならわかるかもしれない。

毎晩飴を買いに来る女性の後をつけると、墓の前でその姿が消える。

翌朝近づいてみると、赤ん坊の泣き声が聞こえ、慌てて掘り返すと、

飴を手に握りしめた赤ん坊が女性の遺体の横で泣いていた、という話だ。

 

そのお話の中に出てくる飴屋さんがこちら。もともと、東北の方から京都に

移ってきた歴史があり、何度か火事で焼失しているそうで、実際どれくらい続いて

いるのかはお店の人も分からないらしい。

500グラムからしか売られていないので、なかなかお土産にしにくいが、

今は亡き米朝師匠もこのお寺を登場させた落語を作っている。

敬意をひょうして、飴を購入。

 

続いて、二条城付近へ移動。もう、人おおすぎてバス乗れなかったので、タクシー

 

塗香(ずこう)づくりを体験しに行く。

邪気払い、修行の前に身を清めるために用いられるもので、かなり細かい粒子の

お香だ。

植物由来のもので作られる。10種類近くの素材を混ぜて作るもので、配分はある程度

決まっているが、二人とも同じ材料、手順でつくっても香りは違ってくるから

ふしぎだ。

そもそも、お香専門店だけで生計たてられるのかなあ、なんて思いぶしつけながら

聞いてみると、京都は2店舗目で本店は東京なんだとか。

1時間半で材料込みで2000円だが、ちょーっとたかかったかな。

 

その後、神泉園へ。毎年の恵方はここで決められる。上方落語「んまわし」の

最後の早口言葉にここがでてくる。

「先年親泉園の門前の薬店」という一説で、薬店があるのかとわくわくしていたのに

全く見つからなかった。残念。

画像に含まれている可能性があるもの:屋外、自然、水

願い事をかなえてくれる橋

 

画像に含まれている可能性があるもの:空、屋外

 

お茶屋さんと連携しているそうで、屋台船なんかが浮かべてある。

きれいな境内のなかだった。

源の義経の奥さん、静御前が舞を奉納したと伝えられている所でもある。

 

公式HP↓

www.shinsenen.org

 

 

ここをまっすぐ抜けていくと二条城がある。が、時間間に合わなかったよね。。。。

まあ、急ぐたびでもありませんから、そこからまたまっすぐ歩いて

護王神社へ。

天皇家に取り入ろうとした道教にゆかりのあるお寺で、

菅原の道真の産湯をくんだとされる湧水が湧いている神社。

狛犬ならぬ狛猪が出迎えてくれる。

 

写真の説明はありません。

・・・・まあ、暗くてみえないよね。いいんだ、分かってた。

境内にはいろんな猪がいて、明るかったらさぞ楽しかろう、と思う。

 

さて、京都の街並みを眺めつつ、2年ぶり(友人に至っては8年ぶり)の

中学の同級生にあうため、再び河原町へ移動する。

 

tabelog.com

 

寒いしおでんでも、と選んでくれたお店で、思い出話やら近況やら。

彼は、現在子持ちの5つ上の女性と交際しているようで何かと悩みは尽きない。

彼ほど素直な人を私はしらない。

ずっと、文章で生きている人で、これからもそうやって

生きていくのだと思った。真剣になるとは何かを、彼は行動でいつも

示してくれる。

 

さて、夕方~夜編はここまで。

 

後は、真夜中編と早朝編。。。え、長くない?