ツメが伸びるのはやいねん。

都会に住むトカイ子と、田舎に住むイナカ子が、都会砂漠と田舎沼をサバイバルする日記。

長めの袖は役に立つ~飛騨高山編~

2月終わりそうという事実に違うものが終わりそう。

どうも、とかいこです。

 

さて、想い人さん、20代卒業ということで、かねてから聞いていた飛騨高山へ。

お金マジで足りるかどうかドキドキしながら、なんとかかき集め。

全国旅行支援の力も借りつつ、

昔、お父さんとバイクできたというこの地を目指す。

前日はライブハウスな相方さんを朝六時代の新幹線にのせるという

ドキドキなミッション

一週間も前から荷物をつめ

(下にきる半袖とかぜんぶ忘れた)

洋服をかい(一万円もした)

新幹線とレンタカーを手配し

(新幹線だけで二人六万もした)

パソコンどうしようかなあと思いながら一応所持

(一回もひらかんかった)

 

プレゼントの予算がつきたので、

せめて、と思い、宿の人に頼んでケーキを手配。

朝ぐずる想い人をどうにかおこして、

新幹線へ。

朝ごはんを好きなの買いなーと

鯖寿司を購入

 

二人ともろくに寝てないので爆睡

名古屋に到着して、素早く乗り換え。

飛騨高山号は、合間合間に現地の高校生による見所紹介のアナウンスが入る。

途中、日本のセーヌ川、と呼ばれているという紹介に、いや日本の方がいいでしょ、と意気投合しながら突っ込み。

徐々に深くなる雪景色を、見ることなく

私は撃沈。

 

四時間の道のりをおえて、降り立つ駅は

肺のそこに染み入るようなつめたさ。

ぶかぶかのカシミアのコートを着込む。

大きな駅なのに自動改札ではないので駅員さんに切符をきってもらう。

久々である。

雪のなか、がらごろとキャリーをひきづってお久しぶりのニコニコレンタカー

まだこおりはじめの道路を用心しながら運転してもらいながら、まず始めに目指すは、白川郷が再現された飛騨のさと。

実はこの手のやつは散々川崎でみてたりして、という本音は靴下の奥底にしまいこみ。

雪深い地域の知恵がつまった白川郷の本来の姿をみる。

水深5mの人工の貯留池は完全にこおり、かつてはこの氷を切り出して氷室に保存していたことを知る。

夏までもつってすごいね。

蚕の育て方や、白川郷の仕組みに興味深々な想い人さんを視界にいれながら、ふるさとの雪とはまた違う雪の感触を確かめる。

土間が夏は涼しく、冬は暖かいなんて気のせいだ、なんて説明に毒づきつつ。

寒さと空腹が限界のため、飛騨高山のメインストリート、風致地区へ。

そばが食べたいと言っていたので、調べておいた店にむかうと。

はい、営業終了。

ならば!と向かった店は臨時休業。

ここにきてお出掛け運のなさを発揮。

せっかく天気いいとおもってたのに。

とりあえず、可もなく不可もなくなそばを食べ、ぶらぶらと散策。

観光地!な場所よりも日常が感じられる場所の方がやはり楽しいようで、

町中にあった集会所のポスターなんかをじっくりみる。

町から大半がでて、そしてかえってくるこは10分の1以下という数字をおのおの別の風景を浮かべながら眺める。

町の歴史がみたい、というので、資料館へ。室町から令和までの年表をまじまじと。

ここのお祭りは、ユネスコ無形文化財に指定されているものの、

当然の如く後継者不足。

東北にはおおくの、無形文化財があるが、そのどれもが絶滅の危機にある。

受け継ぐ限界をみすえて、正確に記録して残すことに注力すべきなんじゃないだろうか、と。村じまいににたことを想う。

そして、なぜか暖房機器がひとつもない空間に音をあげ、適当なカフェで暖をとる。

こつこつ、とドクターマーチンの靴底が床板と会話するおとも

よりいっそう寒さを強調するようで。

 

雪が深くなる前にやどへいこうと、スーパーでお酒とつまみ。

二十代に別れを告げるべく、かつてのレギュラーメンバーを召還。

ついでに、となぜかばかでかい宗教施設に寄り道。

飛騨高山の水源のある山々が外資にかいとられているということもあり、

こういう土地はちゃんとまもってほしい。

(ステージに水槽があるのは見たかった)

 

さてやどにむかう。

信じられんくらい山道だった。

もう、すんごい下るしすんごい上った。

買い込んでおいてせいかいである。

結局夕飯30分前に到着。

 

お客さんは我々だけだったみたい。

息も白くなる部屋、やはり雪国は暖房じゃなくてストーブだよね。

オーナーさんとケーキのタイミングをうちあわせ

なんでも、老舗ホテルのパティシエに特注してくれたらしい。

怒られるかなあとおもいつつ、あの、あの人、わかります?

と特徴的な名字を告げる。ああ、息子さん!?

 

かわいそうに、お父さんそっくり、と、一番言われたくない言葉でもって

再開を喜ばれる。どんまい。

 

買い込んだお酒類は、車に放置。冷蔵庫なくても、まあ、大丈夫でしょう。

岐阜名物だという、けいちゃん焼きなどなど、なじみのない

料理名。こまごまと並べられた小鉢に目移りする。

 

お仕事はなにしてるの、と、今のところ世界で一番難しい質問を

定型文で回答し、オジサマの話に耳を傾けつつ。

そろそろ、とそわそわした時間を過ごす。

 

煙草を吸いに立ち上がったタイミングで、じゃあ、そろそろ持ってくるね、

と耳打ちされて、落とされる電気

暗闇に圧倒的な存在感を放つろうそくの光

やられた、という表情と隠しきれていないけど必死な照れ隠しを

足して2で割ったあとに、ここは人前である、という

体裁を意識してのギリギリの表情。

私は爆笑。

 

スポンジがとにかく軽くて、おすそ分けを、と思っていたのに

ペロッと食べてしまった。生クリームも甘すぎず、本当に美味でした。

 

部屋の中にあったオセロ盤を取り出し。

そして、こうしたゲームはとみに弱いいなか子さん。

より、ずっと弱い想い人さん。レアキャラですね。

さいごはほぼ放り出しておりました。

 

用意していただいた湯船に体を沈め、冷えぬうちに

ファンヒータでぬくぬくの部屋に滑り込む。

車から回収した夜のお供たちの状態を維持すべく、窓から外につるす。

テレビを見ながら、日本酒飲んだりビール飲んだり、

程よく酔っ払って、就寝。

 

朝、快晴

雪の白でも網膜の裏が焼けそう。

やはり、小鉢たくさんの食卓に舌鼓しつつ、自然薯のおいしさに感動しつつ。

 

奥飛騨の温泉地を目指す。

山1つ超えていく先は、道路はカチコチに凍っているので、

緊張感を強いられること30分。

両面宿儺の伝承が残るこの土地は、かつては、まったく違う風土があったんだろうと

しのばれる。

 

めざすタトゥーOKな露天風呂、ライトつけっぱなしのハプニングがありつつ、

湯の華まう、かなりしっかりとした硫黄の温泉に雪見風呂。

濁り湯もあって、結構温度も高くて、個人的には満足

想い人さんはサウナぬるかった、、、とややがっかりぎみ。

 

館内併設のレストランで飛騨牛の焼肉。

私は、おなかあまりすいてなくて、焼きカレー

 

眠気と共存を図りながら、君の名はのロケ地へと向かう。

私は見ていないので。何がどうロケ地なのか分からないが、

ネットで見た情報をそのまま伝える。

 

駅が一番のスポットだったようで、写真撮る用の台とかおいてあった。

 

大河がぶつかりあう風景に見入りつつ、駅へと戻る。

長い道中、し好品が大事だと、地ビールとつまみを購入。

緊張していたせいか、やっぱり爆睡。

名古屋駅で夕ご飯。各駅停車の新幹線でのろのろかえる羽目になる。

 

途中で、あ、そういえば、パプリカって見たことないわ、と見始める。

 

特段お土産を買うでもないので、荷物は軽め。

東京駅で、ややくすんだ、少し温かみのある空気に触れつつ、

今度はあったかいときにいこうね、と言いあいながらの帰路。

 

片付けそこそこに就寝。タオルや来ていた服から硫黄のにおいがする。

 

引きずりこまれるような眠気の中、星空みたかったなあと、

あまりの寒さに出番のなかった花火を思い浮かべる。

 

忘れないうちに。書いとこうな文章。

乱文失礼